感情列島

2018.09.30

砕け散った心が
涙の海にプカプカと浮いている様を
「感情列島」と
呼ぶことにしました。

LYRIC

感情列島 

ひび割れたレンズの様に
覗き込めば世界が歪む
自由を泳ぐ深海魚と
僕を手招く海岸線

君と暮らした淡い過去が
手品の種を見抜いてしまう
「砕けた心がただ涙の海に
浸かって浮かんでるだけ」

揺れる 感情列島 
飲み込んで 繕って
いつの間に「僕」になった
思い出す 君が拗ねたあの日を
嗚呼   
それで良かった
気付いてしまった

ヒラヒラ 降りる雪 
冬の海に溶ける
ユラユラ 沈む夕日
冬の海に溶ける

溶け残る望みよ
どうか耐えてそのままで
もう戻れなくとも
君がいなくとも

揺れる 感情列島 
飲み込んで 繕って
いつの間に「僕」になった
思い出す 君と笑うあの日を
嗚呼   
それで良かった
気付いてしまった
それで良かった

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COLUMN

 



人生の中で、一番悲しかったことはなんですか?

努力が実らなかったこと、信じていたものに裏切られたこと、誰のせいでもない不幸に遭遇したこと、、誰もが生きていれば様々な悲しみに出会い、途方に暮れる日があります。

私も最愛の人を無くしたことがありました。

手がつけられない、もうどうしようもなくなってしまった現実をどんなに前向きに捉え直そうとも、その人との思い出が、想像が、果たせなかった約束が、繕った意識のまやかしをするりと紐解いてしまう。

後悔するのはいつも、自分の力ではどうしようもなくなってしまってからです。
誰もが分かってながらも、避けられないまま悲しみの底に落ちてしまいます。

この歌では大切な人を亡くした人の心を、
砕け散った心が、ポツポツと涙の海に浮かんでいる=感情列島と比喩して歌詞を書きました。

もう元には戻れない切なさ、感情の揺れ、悲しみ、嘆き、堪えきれない思いが堰を切って流れる様を言葉と音で表現しています。

 

【制作過程】

20xx年

自分でも覚えていない程昔、感情列島のサビのメロディがバラード調で録音されていた。この時点ではサビのメロディのみでキーもかなり高く、女性が歌う曲として仮タイトル「和」として保存されていた。

2013年1月

Payaoの前身バンドでピアノロックテイストの楽曲を作ろうということになり、和テイストのメロディとピアノを絡ませれば面白いのではないかということで、昔保存していたメロディを掘り出して起用。BPM180程のピアノロックに生まれ変わる。

2013年5月

前身バンドでリリース。半年をかけて2000以上ダウンロードされるバンド1のヒット曲となる。
その後バンドは解散し、ネット上からも消失してしまう。

2017年11月

Payaoとしての再始動に合わせて、感情列島のリバイズversionを作成することに。テンポも落とし、テイストもロックではなく幻想的な雰囲気になるように、Jimuno.kさんにリアレンジをお願いする。

2017年12月

上原翔さんとのレコーディング。コーラス類のメロディを敢えて用意せず、その場の感覚で複数パターン撮り、吟味しながら録音を行なった。

2017年1月
上原翔さんによるミックス /マスタリング

2018年9月
1st Album「Grass Hopper」の楽曲としてリリース。

 

 

 

FAMILY この作品に関わった方々

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