Pororoca
2018.04.01
自分を押し殺したり、焦って見失ってしまったとき、
本来ありたい自分へ突き動かしてくれる、
そんな曲が作りたいと思い制作しました。
混沌とした日常から、
自分の意志で流れを変え突き抜けていく感覚を
多様な楽器を用いサウンドで表現しています。
LYRIC
Pororoca
夢から醒めるような時を待った
あるいはもう忘れて
濁った空に浮かぶ月の様な
その裏側を隠してるだけ
誰も知らない 秘密を明かして
蘇るように ありのままに出逢う
crazyなストーリー
本能に 照らされるように
「ハジメマシテ」と
警笛を鳴らすdriver
壊れたっていいさ
終わらせるよ
よくある続きなら
語り合った言葉は引用で
あの情熱は真似事で
彼らが黒だと言った色は
彼らが汚した白だと知って
信じた言葉に 憧れた人に
溺れないように 流れに今逆らう
crazyな論理 奔放に
酔わされるように
グワングワンになろう
警笛=逆走の信号
壊したっていいさ
今降りよう
負けのない賭けならば
crazyなストーリー
「本当」に向き合えるように
「サヨナラ」を言おう
出逢ってしまったら
後には戻れない
crazyな論理 奔放に
酔わされるように
グワングワンになろう
警笛を鳴らすdriver
壊れたっていいさ
終わらせよう
よくある続きなら
今
COLUMN
【Pororoca】
潮の干満によって起こるアマゾン川を逆流する潮流。いわゆる海嘯のこと。ポロロッカの名称は、トゥピ語で「大騒音」を意味するオノマトペのpororó-káからきている。
この曲を作った当時、
「どうしたら後悔せずに生きれるんだろう?」
そんなことをよく考えていました。その答えは人それぞれに違いないけれど、「生きている実感を持てるか」、さらにいうと「自分で選択して、自分の価値観で生きていけるか」ということが後悔しない人生を歩んで行くために必要だという考えに行き着きました。
人が「生きていることを実感」するのはどんな時だろう。例えば、熱が出て動けなくなる、鼻が詰まって呼吸が苦しい時は、改めて体があることを実感するし、普段呼吸していること意識する。 でも医学が進歩した今日本で、生命の危機的状況に陥ることはほとんどない。
平和で安定した当たり前の生活の中で、「生きている実感」がない、一種の「不足感」を感じている人も少なくないと思う。 不足感を拭い去るために、ブランド品など非現実を味わうためにお金を使う人もいる。 でも物質の充足は根本的な解決にはならない、一瞬潤ったとしても、きっと渇望は繰り返される。
じゃあどうしたら満足できるんだろう。
色々考えた挙句、きっと「生きている実感」は、物や他者に求めるのではなく、 自分の中にある「理想の自分」を体現するしかない。 誰かの価値観や社会の流れに身を任すのではなく、 自分で考え、自分で選択し、経験から得られる精神的充足のみが生きている実感を与えてくれる、そう気づきました。
本当はやりたいこと、本当になりたい自分、
色んな人に色んなことを言われて、やりたいことすら分からなくなってしまった自分に、もう一度耳を澄ましてみて、本当の自分を見つけて欲しい。
今身を任せてしまっている、信じてしまっている流れすら疑って、本来持っている自分の思い大切にする。
理想を突き抜けて、流れに逆らって、新しい流れを逆に作っていく。
そんな歌が作りたくて、Pororocaを制作しました。そしてPayaoの活動そのものを表現するメイン曲として第1曲目として配信されました。
【制作過程】
2014年10月
フィリピンに滞在していた際のホテルで、サビの「crazyな~」の歌詞とメロディがふと浮かび、楽譜に書き出す。当時はアンダーグラウンドなサウンドにハマっていたので、頭にはキー3音上げのシャウト気味なボーカルと歪んだギターの音のアレンジが浮かんでいたが、その続きが浮かばず寝かせることに。また「グワングワンになろう」という歌詞も、「酒に酔っているときが人間の本性」と当時友人が言っていたことに納得し、酩酊を擬音化して採用している。
2015年5~9月
Payaoとしての活動を行うことが決定し、第1曲目として、「coolかつ衝動的な曲」を作ることになり、眠っていたサビにピアノでA・Bメロを作成し、Jimuno.kにデモを送るJimuno.kからいい反応をもらえたのでアレンジ作業に入る。
2015年10~12月
この期間でアレンジと、アレンジに合わせて歌詞を確定させていく。
「混沌とした日常から本当の自分を見つけだし、突き抜けていく」このイメージを表現するのにJimuno.kとかなり試行錯誤を行う。イントロのノイズ・雑踏音・女性の声など場面が次々に入れ替わっていくアレンジは、理路整然としない主人公の心の中を表現している。Cメロサビがノイジーになっているのは耳を澄まして胸の奥にある声が聞こえてくるイメージ。当初のアレンジは2番Aメロで変拍子になったり、楽器のテイストが変わったりと、より「カオス」を表現していたが、聴いている側が迷子になるので止めようということになり却下に。
2016年1〜3月
アレンジ完成後、スタジオでJimuno.kとレコーディングを行った。
その後、エンジニア上原さんにミックスを依頼。上原さんとも初めての協働となったため、なかなかイメージが伝わり切らず10往復以上リミックスし完成。「納得いくまでやりましょう。」と言ってくれた上原さんには深く感謝しています。
2017年4月
仁宮監督によるMVの撮影。たくさんの方のご協力のもとスタジオと渋谷のスクランブル交差点での撮影を行う。雑踏の中で後ろ歩きで撮影を行い、逆再生することで街の人々が後ろ歩きしているように見えるというギミックを利用している。
2017年11月
Payao活動開始に向けて再度上原さんとリレコーディングを行う。
機材を一新したことにより、より迫力のあるサウンドにアップデートされる。
2018年4月1日
Payao活動開始とともに第一弾シングルとして配信開始。